兎徒然

うさぎと暮らす日々、ときどきアート

ふらりとムーミン谷へ

今週のお題「行ってみたい場所」


   ムーミンにハマったのは、8年前くらい。

体調が悪くて本を読むくらいしかできなかったのだ。でも、スリルあるサスペンスはやめられなくて最後まで読んで疲れるし、ごちゃごちゃした恋愛物はストレスがたまる、ややこしい話は頭が疲れる。

   それで本屋さんで何気なく手にとったムーミンシリーズ。現れたペン画の挿絵に衝撃を受けた。

   この挿絵画家、めちゃくちゃ上手い!

    デッサン力、運筆能力、構成力。キャラクターのもつ味わいに、実感のこもった自然描写…。

   ムーミンの作者がトーヴェヤンソンということは知っていたけれど、挿絵はだれなのかとおもったら、作者本人だとしってまた驚くとともに納得。文と絵の絶妙な匙加減。語り過ぎない文に、イメージ豊かな絵。この世界観にどっぷりと浸った私は、トーヴェヤンソンという人のつくりだしたものに、ハマりにハマった。

   ムーミンの世界はふわふわかわいい童話でも勧善懲悪の教育的内容でもない。あー、こういう人いるいる!っていうキャラクターがわんさか登場する。

   ムーミンだってただのいい子ちゃんじゃない。パパやママに反抗したり、冬のヘムレンさんをうざったく思ったり、うざったく思った自分に引け目を感じたり…。

   そしてハッとするほど強い啓示を短いセンテンスにつっこんでくる。これはもはや児童書ではない。

   ムーミン谷にいっても、パパの冒険譚にうんざりしたり、ムーミンのマザコンぶりにやれやれとおもったり、スナフキンとは話が合いそうではあるが、盛り上がらなそうだなとは思う。夢の国ではない。

  けれど、ムーミン谷のひとたちって強烈な自我を持つ自分をみんな大事にしているし、ちょっとめんどくさくても他を尊重している。決して排除しようとしない。みんなが好きに生きるのをなんとなくお互いが助け合っている。

   ハマり過ぎた人が最終巻を手にとると、トーヴェヤンソンの痛快なメッセージが胸にささる。ムーミン谷は逃げ込めるおとぎの国ではないのだと。

   だからムーミン谷に住みたいとは思わない。ちょっとパンケーキが食べたい時に、ふらっと立ち寄って、家族のランチに混ざってみたいだけ。

   小さなもちもちのパンケーキに、コケモモのジャム、スグリのジュース。

   ムーミン谷を覗くことは、フィンランドの文化を知ることでもある。

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   図録や伝記、写真集など。寝る前によく開くので、すぐ側に積み上がっている。

   あのデアゴスティーニから!ついにムーミンハウスを作る、が刊行された。

   こちらの凄さはあの円柱形を再現してること!トーヴェと連れ合いの建築家トゥーリツキ・ピエティラが作ったムーミンハウスでさえ四角だったのに。

    キャラクターのフィギュアはカバ感強め…(ムーミンはカバではなく、フィンランドの森の妖精である)